山形県鶴岡市 能教室
庄内能楽館鶴岡教室

竣工日:2020年
1600㎡の敷地に本格的な日本庭園や石蔵、築160年の古民家など貴重な建物をお持ちのお客様とのプロジェクトです。これらの土地や建物を継承していきたいという想いをお持ちでした。建物については収益を生む使い方をすることで、その利益を修繕費に充てることができます。それにより継続して運営していけるシステムを作ることができます。お客様が「能」を習っていることもあり、能楽の鶴岡教室として場所を提供することになりました。
窓から見える庭の立派な松を、能の舞台に描かれている松に見立てる配置になるように設計しています。歴史ある建物をできるだけ残すべく、最小限の範囲で工事を行いました。押入れ部分は解体し部屋の一部としましたが、襖が大きく立派なため壁に固定して残すことにしました。能楽ではすり足での移動があるため、床の滑り具合や、足袋が汚れにくい仕上げになるように注意を払っています。工事中は師範にも足を運んでいただき、一緒に確認をしながら完成させていきました。